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〝文学少女〟と神に臨む作家(ロマンシエ)――猫の疾走が足元を掠めていった――



 そして彼女は、鮭を加えた熊の前で白いマフラーを巻いた人と、運命の恋に落ちる。


 〝文学少女〟シリーズ本編最終巻
『〝文学少女〟と神に臨む作家(ロマンシエ) 上・下巻』
 著:野村美月 イラスト:竹岡美穂
 出版:ファミ通文庫


 とうとうシリーズの終わりを迎えました。が、この最後の巻は、やはりというなんというか、天野遠子の物語ではなかったんですね。彼女は最後まで文学少女でした。なんてこったです。
 しかし、『狭き門』は未読、ジッドの背景はまったくわからず、なもんですから名前がごちゃごちゃ出されると軽く混乱しますね。いや、片仮名の長い名前って、短い文の中に複数回出てくるとパッと見て判別し難くいんですよ。横文字は苦手です。

 まあ、それはさておき。
 この作品の一番の特徴はシリーズを通して表紙がすべて遠子先輩だったということに限ります。もちろん、竹田千愛や琴吹七瀬、姫倉麻貴、その他サブキャラにも非常に魅力的なキャラが出てきていますが、なにを置いてもまずは遠子先輩です。貧乳ですし。

 いや、それもさておき。
 井上心葉と、文学少女である天野遠子の前にはこれまでいくつもの事件が起こりました。いくつもの事件とその顛末に応じて変化していく心、そして物語がひとつまた幕を下ろした、ということなんでしょう。その繰り返しで、舞台の上の人らがすべて姿を消したとき、観客席には心葉と遠子先輩が残ったんでしょう。閉館まであとわずか。遠子先輩がとうとう立ち上がりました。
 美しいものに美しいと告げる為の自由……いや、あるいは、それはただの我侭だったのかもしれません。遠子先輩にとっての心葉がいったいなんだったのか。どう変わって行ったのか。
 ただ、なにひとつ覆すことができないのは、遠子先輩と心葉が部室で過ごした時間です。心葉がおやつを創って、遠子先輩がそれを最後まで食べて。
 そして、遠い明日。「マズイよ~」と泣きベソをかく遠子先輩に、心葉はむすっとした顔をしようとして失敗したニヤケ面で「ぜんぶ食べてくださいね。ぼくが長年積み重ねた気持ちですから」と。

(9月1日 ええ話じゃった。読み終えた瞬間、一気に年老いた気分になること必至。先輩は本当に可愛いすぎる。)
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